ポストスクリプトファイル


今日の演習内容
ポストスクリプトとは

ポストスクリプトは Adobe という会社(「アドビ」と読むらしい)が開発したプリンター用の言語で、 現在では絵が描けるプリンターのプリンター言語の世界標準である (昔は文字だけ打つのがプリンターであった)。 またポストスクリプト言語のコマンドを書き連ねてあるファイルをポストスクリプトファイルと呼ぶ。 他の絵を描くためのプリンター言語の多くがバイナリー形式であるのに対し、 ポストスクリプト言語は文字(ASCII)で書かれている。 従って(原理的には)人間が読んで理解できるし、書くこともできる。 ポストスクリプト言語には多くの強力なコマンドが用意されているので、 手の込んだ絵を手軽に描くことができる。

またポストスクリプト言語の仕様は Adobe 社が明確に規定しているため、 正しいポストスクリプト言語で書かれたファイルは、 メーカーが異なってもポストスクリプト対応のプリンター全てに出すことができる。 ポストスクリプトファイルをコンピュータの画面上で見るためのプログラムも用意されている。

ポストスクリプトファイルの例
ポストスクリプトファイルを作る

ここでは自分でポストスクリプトファイルを作ってみる。

簡単な描画(三角形) 簡単な描画(円弧) 簡単な描画(文字)
ポストスクリプトの例色々

次にポストスクリプトのコマンドの例を更に見てみるが、 その前に一般的な注意点について述べる。

ポストスクリプトファイルでの座標のとり方は、 左下隅が座標原点(0,0)で、 右方向および上方向がそれぞれX座標とY座標の正の方向。 また、絵の大きさは標準ではA4の紙の上に描くので、 X方向が 21cm 程度、Y方向が 29cm の大きさとなる。

いくつかの図形や文字を一枚の画面(あるいは紙)に描く場合は、 最後に一度だけ showpage コマンドを実行する。 また、おまじないの #!PS、cm の定義、 線の太さの定義などは最初に一度だけ書けば良い。 なお、色々な絵を描き重ねていていった場合に、 後から描いた絵が先に描かれた絵と重なる場合には、 先に描いた絵が隠される。

座標系の変更 色の変更 位置の移動 文字を書く おまけ

最後に、もう一つポストスクリプトファイルの例 example-2.ps を見てみる。 興味のある人は中身を見れば、 文字列は自由に書き換え可能なことがわかるはず (ただし文字列が長いと紙からはみ出す)。 また、それほど複雑でないポストスクリプトファイルで、 結構複雑な絵が描けるのが分かる。